Netflixにおける因果推論の利用例 ==> 読後メモ
Netflixにおける因果推論の利用例が、以下のBlog記事にまとめられていたので、内容を要約。因果推論の応用先(What)を知るのに役立つ記事。ただ、因果推論をどのように応用したか(How)の部分は、あまり語られておらず。。。以下、一部、文脈からの推測を含めて記載(誤ってたら、すいません)。
利用例1: どのコンテンツをローカライズするかの意思決定
- コンテンツの吹き替え版を作る場合に、あるコンテンツの吹き替え版を、ある国で作ったら、どれぐらいの価値があるかを推定。
- 因果推論+過去の履歴データを利用。
- 掲載されている図からの、ざっくり推測:
利用例2: 新機能の効果計測
- 新機能の効果を確認するためのBest Practiceを、今後定義していくとのこと。
- Best Practiceの一例(図からの推測。この部分は、あまり理解できず。)
- 最初に、以下のユーザグループを用意して、ABテスト。短期での効果を見る。
- Control群 (今のまま)
- Experiment群1 (Treatment1)
- Experiment群2(Treatment2)
- Production群(今のまま)
- 仮に、Treatment1の結果が良かった場合、以下のようにして、長期の効果を測定。
- Control群 (今のまま)
- Experiment群1(Treatment1)
- Experiment群2(Treatment1)
- Production群(Treatment1)
- 最初に、以下のユーザグループを用意して、ABテスト。短期での効果を見る。
- 別途、Netflixが出している準実験の説明を見るのが、分かりやすいかも。
利用例3: レコメンド
- レコメンドに因果推論を取り込むためのフレームワークを開発。
- 既存のレコメンドに対して、因果推論を利用した軽量のAdapterを追加できるようにした。
- このフレームワークには、以下のモジュールが含まれる。
- Impression (Treatment) to play (outcome) attribution
- True negative label collection
- Causal Inference
- Offline evaluation
- Model serving
- 既存のレコメンドと比べて、交絡因子(Confounder)を考慮しながら、あるコンテンツをユーザに見せること(Treatment)によるImpactを正確に見積れる点が、特徴の1つ。
利用例4: LTV推定
- 単にLTVを推定した場合、ユーザ獲得コストやRententionコストを高く見積もり過ぎてしまう可能性あり。なぜなら、常に、Intervention(Netflix側からのMarketing Action)なしで、自然とSubscribeしてくるユーザがいたり、Rententionするユーザがいるため。
- (推測)そこで、因果推論を用いて、Interventionがない場合のLTVを推測。
- Netflixでは、現在Netflix会員であるユーザのLTV、Netflix非会員のユーザのLTV、両方を推定。
- さらに、このLTV推定の結果を、以下のことにも利用。
- 将来のSubscriber数の予測
- 価格変更が、Subscriber数に与える影響の予測
- 価格の値下げなど、ユーザのLTVを最大化させるための施策の提案。